の、ように

2011.08.21 TEXT


情事のあと、気を失っている飛段を角都はもてあそんで楽しむ。さきほどまで生き生きと暴れていた相手がおとなしくなり、何をしても無抵抗であるという倒錯。飛段は物のように扱われ、意識のないまま卑猥なポーズをとり、時にはラブドールのように犯されて自分も体液を漏らしたりする。しかし最後には決まって角都の腕の中に抱き込まれ、貞淑な妻のように角都に寝顔を向ける。それまでの角都の行為のせいで、たいてい飛段の唇は濡れて開き、舌をのぞかせている。角都は接吻で相手の舌を口の中へ戻し、白目がのぞく薄い瞼を唇で閉じてやる。誠実な夫のように。




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